眼精疲労の原因と解消法、マッサージや整体で治るのか肩こりとの関係について
「目の疲れがなかなかとれず、肩こりや頭痛がひどくなった」このような悩みがある方は、眼精疲労を疑ったほうがよいかもしれません。
眼精疲労だとすれば、一般的にいう「疲れ目」とは違い、さまざまな原因が考えられるからです。
身体の病気や不健康な生活習慣なども原因のひとつとされますが、最近は脳疲労との関係まで指摘されているため十分な注意が必要です。
ここでは眼精疲労の症状や予防・対処法、肩こりとの関係などに触れながら整体やマッサージについて解説します。
眼精疲労の症状
「疲れ目」は、睡眠をとって身体を休めれば解消されるため、身体への影響はありません。眼精疲労は「目が痛くなりかすんでくる、乾いた感じがして充血する、まぶたがピクピクする」といった目の症状にとどまらず、「肩や首のこりがひどくなり頭痛や吐き気がする」といった全身の症状につながるのが特徴です。眠っても疲れがとれず、イライラするようになってうつ状態になる場合もあります。
眼精疲労の原因
眼でものをみる仕組みは、よくカメラの構造にたとえられます。角膜はフィルターとレンズ、水晶体はレンズ、網膜はフィルムと考えた場合、瞳から入った光は角膜・水晶体を通るときに屈折して網膜で映像として感じていることになります。それほど精巧なことを目の奥にある筋肉や神経によって脳に伝えているため、使いすぎて疲れると眼精疲労を起こすというわけです。
近年はパソコンやスマホを使うことが多くなったことから、眼精疲労の原因として一番に挙げられます。ディスプレイから発するブルーライトは、ほかの光よりもエネルギーが強いため、目に対するダメージが大きく、眼精疲労を引き起こす要因とみられています。
デスクワークでパソコンを長時間使用し、日常的にスマホを前屈みで見つめていると、背中を丸めた姿勢を続けるため、筋肉が緊張して首や肩がこる原因になます。首や肩がこると、頭部への血流が悪くなって目の周りの筋肉が緊張してしまい、眼精疲労につながるともいわれます。眼精疲労から肩こりが起きるともみられているため、それぞれに悪循環を起こしている可能性があります。
眼精疲労によってイライラし、うつ状態になるといった心の症状まで起きるのは、ストレスがたまって自律神経のバランスが崩れるからです。交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなると、睡眠の質が低下してしまい、肉体的にも精神的にも不安定になる可能性があります。
眼精疲労と脳の疲れ
常にスマホを手に持って画面を確認していないと落ち着かない、いわゆる「スマホ依存」が問題視されています。スマホの使い過ぎにより脳にインプットされる情報が過多となって、「脳疲労」に陥る可能性が指摘されています。
一方では眼でものをみるときの仕組みから考えると、網膜で捉えた信号を脳が処理することにより、映像として認識するため眼精疲労と脳の疲れは密接な関係があるという説もあります。いずれにしろパソコンやスマホの長時間使用は、眼精疲労と脳疲労の原因とみられているのです。
眼精疲労の予防・対処法
ディスプレイ(Visual Display Terminals)を見過ぎて、目や心身に影響がでる症状を「VDT症候群」や「IT眼症(がんしょう)」と呼びます。眼精疲労を予防するには、まずパソコンやスマホを使う生活環境を改善することです。
仕事で使っている場合は作業をしないわけにはいかないため、目が乾燥しにくいように意識的にまばたきを多くしましょう。また画面の明るさを調整して、目にかかる負担を軽くします。目への刺激が強いブルーライトをカットする眼鏡をかけ、ディスプレイにブルーライトを軽減するフィルムを貼ることも効果的です。
また目の運動も、眼精疲労の予防として効果が期待できます。上下左右をそれぞれ数秒間みたあとに両目を寄せて、さらに目をぐるぐる回し、最後に遠くの景色をみる「目の体操」です。ほかにも、左右の目を交互にウインクして、最後に両目をパッと見開くことで運動する方法などもあります。目の運動は、インターネット上で紹介されているので、自分に合ったやりかたをみつけましょう。
眼精疲労の対処法としては、目を酷使したときに蒸しタオルやホットアイマスクを使うこがおすすめです。緊張した目のまわりの筋肉をリラックスさせると、症状を和らげられます。
また、眼と脳の機能をサポートする効果が期待される栄養をサプリメントなどで摂取するとよいでしょう。たとえば目の疲れや機能回復には、ビタミンB1・ビタミンC・ビタミンAなどに効果が期待されています。目の疲労感には、ルテインによる改善効果が期待されています。脳の認知機能をサポートする効果が期待される栄養成分としては、DHAやEPAが知られます。
整体・マッサージによる施術
眼精疲労の症状であるドライアイは、パソコンやスマホの使いすぎが原因のひとつとされます。しかし実際は、さらに奥の深いメカニズムが解明されています。
本来、自律神経の副交感神経が優位になると、涙腺が緩んで涙が出やすくなります。しかし眼精疲労によりバランスが崩れ、交感神経が優位になると、涙の分泌が減り「ドライアイ」の症状を起こすというものです。
ドライアイの対処法としては、一般的に目薬が知られますが、自律神経にも関係していることから根本的な改善を必要とする場合もあります。眼精疲労には、密接な関係がある首や肩まわりの筋肉を緩めることが有効です。自身でストレッチなどにより筋肉をほぐす方法もありますが、整体やマッサージによって緊張している部分を緩めればより効果が期待できます。
まとめ
眼精疲労と肩こりは、相互に影響し合う悪循環ともいえる関係にあることが分かっていただけたのではないでしょうか。整体やマッサージによる効果が期待できるなか、特に整体の場合は首や肩まわりの筋肉だけでなく、関節にまでプロのテクニックで施術を行います。
厚木腰痛肩こり整体研究所では、的確なアプローチによって、眼精疲労の原因となる首筋や肩周りの不調やコンディションの向上を行っています。自律神経の改善につながれば、ドライアイやうつ症状への効果が期待されます。