妊娠中の身体の変化
妊娠すると、赤ちゃんが産道を通りやすくするために「リラキシン」というホルモンが分泌され、全身の筋肉や靭帯、関節が緩むことで、骨盤が広がる準備をします。そのほかにも、エストロゲンやプロゲステロンなどさまざまなホルモンが働き、身体は大きく変化していきます。
お腹が大きくなるにつれて重心の位置も変わり、バランスをとるために普段使わない筋肉を使うことから、腰痛や肩こりといった不調を感じやすくなります。
尿漏れの悩み
妊娠後期(8〜10か月)になると赤ちゃんが下がりはじめ、子宮が膀胱を圧迫するため、頻尿や尿漏れを起こしやすくなります。骨盤の底にある筋肉「骨盤底筋群」は排泄にも関わっており、妊娠中に子宮を支えて伸びた状態から戻りにくくなると、くしゃみをしたときの軽い尿漏れなどにつながることがあります。
整体を受けられる時期の目安
妊娠中でも整体を受けること自体は可能とされますが、時期の目安として、安定期とされる妊娠16週以降から、お腹が大きくなる8か月目より前、という考え方が一般的です。整体院によっては妊婦さんの施術を行っていない場合もあるため、事前の確認が必要です。
赤ちゃんへの影響と、施術での配慮
妊婦さんに対応している整体院の多くは、胎盤が完成していない妊娠初期の施術には慎重です。妊婦さんへの施術では、次のような配慮が一般的です。
- お腹を圧迫するうつ伏せの姿勢はとらない
- 抱き枕を使い、横向きなど母体が安定しやすい姿勢で行う
- 関節を「ボキボキ」させるような強い刺激や、圧を加えすぎる施術は行わない
マタニティ整体とは
妊婦さんに対応した施術は「マタニティ整体」と呼ばれますが、内容は整体院によってさまざまです。一般的には、安定期とされる妊娠5か月(16週)ごろから、臨月といわれる妊娠10か月(36週)前までを対象とすることが多く、出産後は「産後整体」として区別されます。お腹が圧迫されないよう配慮し、横向きを基本に、状況によって仰向けで行うこともあります。
逆子と言われたとき
逆子については、妊娠30週ごろまでは赤ちゃんが胎内で動く余裕があり、自然に頭の向きが戻ることもあります。逆子かどうか、出産をどう進めるかは妊婦健診で確認していくものです。「逆子体操」など自宅でできる工夫が紹介されることもありますが、まずは健診の指示に従ってください。当院では、逆子そのものへの効果をお約束するものではなく、歩く動作の観察や、お腹まわりの緊張・姿勢の状態を確認する関わりをしています。
まとめ
妊婦さんでも、時期と配慮を守れば整体を受けられる場合があります。大切なのは、安定期以降を目安とすること、かかりつけの産婦人科に相談したうえで判断すること、そして妊婦さんへの配慮がある院を選ぶことです。

